劇団ゲキハロ第11回公演『戦国自衛隊〜女性自衛官死守セヨ〜』

未だ「死守セヨ」の方しか観ていません。「戦国自衛隊」という作品については、半村良の原作小説とか角川映画版とか全く触れておらず、今回のゲキハロが初体験です。その上での感想ですが。。。
塩田テイストたっぷりの(としたり顔で言えるほど氏の作品を見てませんが)各キャラの掛け合いを楽しんでいたのだけど、後半、「戦争をなくすとか、憎しみからは何も生まれないとか言ってたのに、仲間が殺されたとはいえそんな暴れまくっちゃうのかよ!」みたいな、ある意味「超展開」に呆気にとられていたら、○○とか△△が死ぬシーンでは周りから鼻水をすする音がたくさん聞こえ、みんな意外とストレートに感動してるなあ……と。というのも、長尾景虎が良いやつなんだか悪いやつなんだか、はたまたただのガイキチなんだかわからない曖昧な描かれ方がされているように思え、であるならばテーマ的にも両義的なものを読み取ってもいいのかなー、と。ハロメンが大砲ぶっ放したり、バッサバッサ斬りまくったりして殺しまくる様はある意味見もので、あれは一種のブラックユーモアとして成立してますよね。そりゃ子供にあんな武器持たせたら危ないよなあ。国家権力によってある時代と地域に限定的に正統性を担保されたに過ぎない自衛隊の武力を戦国時代に持ってきたら、それは単なる非合理な暴力でしかないという。